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当プロジェクトでは,平成26年からしりべし(後志)地域の活性化に取り組んできました。現在は以前のような大掛かりなイベント等は主催していませんが、プロジェクト設立当初からのしりべし地域の人口推移について、取りまとめました。

しりべし地域の人口推移について

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​表1:人口の推移 (住民基本台帳から抜粋:各年とも1月1日現在)

表1は、プロジェクトを開始した平成26年から令和3年の人口推移について、人口の増減率順に並べたものですが、多くの市町村の人口が減少していることが分かります。
 

人口推移のパターンについて

​表1の各市町村の人口推移を市町村ごとにグラフ化すると、2つのパターンに分類することができます。(市町村別の人口推移グラフは下記ボタンで確認できます)

ほぼ​右肩下がりに人口が減少している地域と、人口が増加傾向にあったが、令和3年度に減少に転じた地域です。

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外国人比率と人口推移について

しりべし地域の人口推移パターンは明確に二分されていますが、増加傾向にあった地域については、共通事項があります。

4町村とも、外国人の人口比率が高いということです。

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​表2:外国人人口の推移 (住民基本台帳から抜粋:各年とも1月1日現在)

なお、令和2年度までは、4町村とも人口に占める外国人の割合が10%以上と、突出していますが、新型コロナウイルスの影響により、令和3年度は外国人が大幅に減少していることが表2から確認できます。

​また、市町村別のグラフからも、外国人が減少した影響で、4町村とも同様のカーブを描いていることが分かります。

なぜ外国人比率が高かったのか?

4町村が人口増加傾向にあったのは、外国人人口比率が高かったためと説明しましたが、では、なぜ外国人が多く在住していたのでしょうか。

​この点については、この4町村に大型のスキーリゾートが存在していたためだと考えています。

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まとめに代えて

良質なパウダースノーを誇るしりべし地域のスキーリゾートは、外国人にとって魅力であり、移住の促進要因となったのでしょうが、新型コロナウイルスの感染拡大という外部要因により外国人が退去したというのが、4町村の共通事項だと思われます。

 

一方、外国人居住者の増減にかかわらず、その他の16市町村の人口は右肩下がりになっており、「脱インバウンド」も重要な課題ですが、止まらない人口減少そのものが大きな課題だと考えています。

人口の減少は、生活関連サービス(小売・飲食・娯楽・医療機関等)の縮小、行政サービスの低下、空き家、空き店舗、耕作放棄地等の増加、学校の統廃合や公共交通機関の廃止、地域コミュニティの機能低下などにより、生活利便性の低下や地域の魅力の低下を通じて、さらなる人口減少を招く悪循環に陥ることが考えられます。

 

大きな地域活性化イベントを手掛けることは難しい状況ですが、美しい景観と美味しい食材の宝庫である しりべし地域がこれからも輝き続けるために、一個人として出来ることを考えていきたいと思います。

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